ひとり親の制度マップで「児童扶養手当だけで1記事書く価値がある」と言った。今回はそれ。ひとり親家庭の柱になる手当を、金額・所得制限・計算方法・申請まで全部解説する。
※金額・限度額は2026年度(令和8年4月分以降)の数字。所得制限や計算は基本的に全国共通だが、最終的にはお住まいの自治体で確認を。
児童扶養手当とは
ひとり親家庭(離婚・死別・未婚など)の生活の安定と子どもの福祉のために、国が支給する手当。子どもが18歳に達した年度末まで(障害がある場合は20歳未満まで)受け取れる。
よく混同されるけど、子育て世帯全員がもらえる「児童手当」とは別物。児童扶養手当はひとり親向けで、両方もらえる。
いくらもらえる?月額(2026年度)
| 区分 | 全部支給 | 一部支給 |
|---|---|---|
| 第1子 | 48,050円 | 48,040円〜11,340円 |
| 第2子以降(1人につき加算) | 11,350円 | 11,340円〜5,680円 |
子ども2人で全部支給なら、月48,050+11,350=月59,400円(年間約71万円)。所得が上がると「全部支給」から「一部支給」になり、額が段階的に減っていく。
所得制限の早見表
ここが一番大事。「全部支給される所得」「一部支給される所得」「もらえなくなる所得」の3段階がある。
| 扶養人数 | 全部支給(所得/収入目安) | 一部支給の上限(所得/収入目安) |
|---|---|---|
| 0人 | 69万円/142万円 | 208万円/334.3万円 |
| 1人 | 107万円/190万円 | 246万円/385万円 |
| 2人 | 145万円/244.3万円 | 284万円/432.5万円 |
例えば子ども1人(扶養1人)なら、所得107万円(収入目安190万円)までは全部支給。そこを超えると一部支給になり、所得246万円(収入目安385万円)を超えると支給対象外になる。
2024年11月に所得制限が引き上げられて、以前より対象が広がった。「前に申請して却下されたけど、今なら通る」というケースもある。

「所得」の計算がクセモノ——養育費の8割が加算される
児童扶養手当でいう「所得」は、普通の所得とちょっと違う。ここを知らないと計算が合わない。
ざっくりの計算式はこう。
所得額 =(年間収入 − 給与所得控除など)+ 養育費の8割 − 8万円 − 各種控除
- 養育費の8割が加算される:元配偶者から受け取る養育費の80%が所得にカウントされる。これが最大の落とし穴
- 8万円が一律控除:社会・生命保険料相当として、誰でも8万円引ける
- 給与・年金がある人はさらに10万円控除
- 医療費控除・障害者控除などの各種控除も引ける

一部支給の計算式と、実際の金額例
一部支給になった場合、手当額はこの式で10円単位で決まる(2026年度の係数)。
第1子:48,040円 −(所得額 − 全部支給の所得制限限度額)× 0.0264029
第2子以降:11,340円 −(所得額 − 限度額)× 0.0040719
子ども1人(扶養1人・全部支給限度額107万円)の場合で、実際に計算してみる。
| あなたの所得 | 第1子の手当(月額) |
|---|---|
| 107万円以下 | 48,050円(全部支給) |
| 120万円 | 約44,610円 |
| 200万円 | 約23,490円 |
| 246万円超 | 0円(対象外) |
所得が増えるほどなだらかに減っていく設計。「少し稼いだら一気にゼロ」にはならないので、働くこと自体は損にならない。
支給は年6回・奇数月。現況届を忘れると消える
- 支給:年6回(1月・3月・5月・7月・9月・11月)、前月までの2か月分がまとめて振り込まれる(支給日は自治体により10日〜11日頃)
- 申請:お住まいの市区町村の窓口(子育て支援課など)で。離婚届を出したら早めに
- 毎年8月に「現況届」の提出が必須。これを出さないと支給が止まる。2年放置すると受給権そのものが消滅する

まとめ
- 第1子全部支給で月48,050円、2人目以降は1人11,350円加算(2026年度)
- 子1人なら所得107万(収入目安190万)まで全部支給、246万(385万)超で対象外
- 「所得」には養育費の8割が加算される。でも養育費は受け取るほうがトータルでプラス
- 一部支給はなだらかに減る設計。働いても急にゼロにはならない
- 支給は年6回・奇数月。毎年8月の現況届を忘れると止まる(2年で受給権消滅)
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※金額・所得制限・計算式は2026年度(令和8年度相当)時点の情報です。係数や限度額は物価スライド等で改定される場合があります。最新・正確な情報と個別の判定は、お住まいの市区町村の児童扶養手当窓口でご確認ください。



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